というわけで YAPC Asia 2015 の 0-1 日目のレポートです。
はてな社員 id:y_uuki の発表。技術ブログ書いてブクマ稼ぐにはみたいな話。
人間は先頭しか読まない、日本人はアメリカに弱い、はてなブックマーカーはアカデミズムに弱い、信じられないレベルで役に立つ知見だ
— チャレンジ (@fuba) August 20, 2015
Docker という単語が後ろに行くだけでブックマーク数が半分になる
— チャレンジ (@fuba) August 20, 2015
というような内容。スライドの後半にはいい文章書くにはみたいな話もあったんだけど時間なくてそこはかっとばされてた。あとは「僕がブログ書くときの哲学」みたいな話とかしてたけど、わりとどうでもいい感じだった。
「人は先頭しか読まない」ということをいってたので質疑応答で「先頭しか読まれてないのとちゃんと読まれてたのをブクマの傾向から推し量ることはできるのではないか、またちゃんと読まれるのと読まれないエントリの違いはあるか」みたいな質問をしたのだけど、質問意図が伝わらなかったのかはぐらかされたのか知らないけどちゃんと答えてもらえなかった。
「先頭しか読まない」って分かってるならちゃんと人々がエントリ読んでいくような仕組み作るのがはてなのお前らの仕事なんじゃないのかと思って、それについても質問しようと思ったのだけどもう無駄だなと思って聞かなかった。
人間大抵得点が表示されるものには弱くて得点が出るだけでめっちゃ嬉しい!!!みたいになるものだと思う。また文章で何かを表現したい!!!という感情も多くの人が抱くものなのではないか。それが悪魔合体すると文章ではてなブックマーク数を稼ぎたい!!!ということになるが、このような精神は不毛極まるものとしか言いようがない。
いや不毛でしょ、だって自社サービスのユーザーを「みんな先頭しか読まないし、アメリカやアカデミズムに弱い」とかバカにするような人間性が不毛でないとは僕は絶対に思わない。
得点を競いたいなら得点を競うために設計されているもの、スポーツやゲームで得点を競って、はてなブックマーク数で競わない方がいいなと思いました。気をつけましょう。
@hsbt の発表。
遅れたので質疑応答のうしろのほうしか聞けてない。 Ruby コミッターやってると Ruby あんま書けなくて辛いとか、みんなで Matz のイタコしてるようなもんなので辛いみたいな話をしていて、楽しそうだった。
このトークは本当にすごくて、質疑応答の時に
「ワンライナー書くのによく使う CPAN モジュールは何ですか」って聞かれて発表者がその場でワンライナー書いて history からよく使うモジュールを抽出していた。発表の練習のせいで history 汚染されててあんまり意味のある結果は得られてなかったんだけど、ワンライナー職人をやっているとテキストファイルから意味のある知識を一瞬で抽出できるようになるというのを最も説得力ある形で示していた。
僕は「ワンライナーってデバッグとか辛くないですか」みたいなことを質問したのだけど「デバッグ辛いようならワンライナーで解決するのがそもそも間違ってる」との回答。まあそりゃそうだな、、、
@mackee_w の発表
Plack で動くサーバーのせた Edison 積んだドローンを自作するという話。
多分多くの人が聞きたかった内容は
みたいな感じの話だと思うし、本当に実用的な道はそっちだと思う。が、そんなことは知ったことか、作りたいから作るんだ!!!みたいな熱さがあった。
質疑応答で「対地速度とれたら制御安定するのでは?」と質問したところ「光学マウスをチップ化したかっこいいデバイスがあるのでそれとカメラで対地速度とれると思う」とのこと。かっこいいデバイスかっこいいので僕もいろいろやっていこうと思いました。
id:hitode909 の発表
正直なところ Perl 使わなければこんなに辛くならないのでは?具体的には Sinatra でええやんみたいに思った。
懇親会で「ここでサービスと呼ばれてるものまで含めてモデルであるという思想もあると思うがそのあたりどうか」という観点でちょっとした討論をしたところ「テーブルと 1:1 で繋がってるものだけをモデルと呼んでそれ以外はサービスと呼ぶのが単純でよい」という思想とのことだった。
僕は継承でめっちゃモデルが肥大化して最終的に生成されるモデルがどのようなものか誰も知らないみたいな状態になってもさほど問題ないと考えているので全部モデルと呼べばいいと思っている。人それぞれだろう。
Ben Ogle の発表。
Electron の概説。これ聞きにきてる人はみんなこれは知ってるのではみたいな内容。
@fukayatsu の発表。
正直なところ次の LT 聞くために座席確保するみたいな目的でその場にいただけなのであんまり話聞いてない。「キャラなりきりするとテンションあがる」みたいなこと言ってみんなちょっと失笑してたのがよかった。「アプリ使ってくれるような人脈があると起業は有利」みたいな話だなと思いました。
papix さんの
までを SaaS 使って作りましょうみたいな話がよかった。対応記録を手書きするみたいのはあんまりいいアイディアではない気がしていて、障害対応チャットルームみたいのが作られる仕組みがあるならもうそのチャットログがそのまま Wiki に記録されるとかでいいのではないかと思った。障害対応したあとに Wiki にその記録をちゃんと書くみたいな体力が残っていることをあまり期待しないほうがいいし、後日記録を書くみたいなアプローチだと正確性がどうしても下る。
だったらチャットの生ログがあればそれで十分ではないか。
Scala のビルドが遅いみたいな話を解決するにはマイクロサービス化だ!!!みたいな感じでゲラゲラ笑ってたのがよかった。
あと Smalltalk やってる会社が名古屋の方にあるという話が聞けたのも渋くてよかった。名古屋は東京にも関西にも絶妙に遠くて経済圏としても規模がそこそこにある結果独自の興味深い生態系が発生していると前々から思っている。
今回は質疑応答の時間が十分に長くとられていて本当によかった。質疑応答が無いならブログを読めばそれで十分という話で、勉強会で一番重要なのは質疑応答の時間だと思う。トークをぎっちぎちに詰めて「時間無いんで質疑応答は懇親会で!!!」みたいになってるのは本当に意味ない。それなら飲み会だけ開催したらいい。