これの話。
次のような二つの職場があったとしたら、優秀なプログラマの大部分は前者を選ぶのではないでしょうか。
テスト・CI をきちんとやっていて、ソースコード管理は Git & GitHub、もちろんデプロイもほぼ自動化されていて、過去のバージョンに戻すことも簡単にできるため実験がやりやすい。リファクタリングの価値が認識されている。タスク管理ツールや連絡ツールも新しいものを積極的に採用している。権威的な人間がおらず、設計やコードの良し悪しを率直に話し合える。年収 400万。
テストもろくにない Java のコードを手元の Eclipse でコンパイルして、その .class ファイルを WinSCP でコピーしてデプロイしている。バージョン管理システムはろくに活用されておらず、間違えたらおしまいなので PukiWiki の手順書に「~を厳守する」という心構えが出てくる。ファイルを zip で固めて IP メッセンジャーで送って「コードレビュー」をしている。先輩・後輩の序列がはっきりしていて、偉い人のコードレビューはすぐ通るのに新入りは重箱の隅をつつかれる。リファクタリングは危険なので論外で、jQuery 1.4 などの古いライブラリを使っている(「jQuery のバージョンを上げたらよくわからないエラーが出た」という伝説があって、それ以降バージョンを上げることがタブーになっていたりする)。もちろんコスト感もないので、拡張forは当然禁止で、偉い先輩がそのことを偉そうに教えてくる。年収 1000万。
実際のところそうなのだとは思いますが、しかし我々は年収 400 万円で働くべきではないし 1 の環境で年収 40 万ドルを寄越せと常に主張していく必要がある。
環境がいいからと低い年収で我慢するのはダンピングでしかないし、結局のところ他のエンジニアを害する利敵行為でしかない。
というわけで今年も収入が上がるといいなと思ったという話です。