鋼鉄の意識

人間の肉体の70%は水分だが、その実態は血液である。そして血液は鉄分であり、すなわち人類は鋼の存在である。前世に於いて純粋な鋼鉄として存在していた我々は、錆びにより肉に詰められた鉄として転生した。我々は錆びを落とし、新たなる鋼鉄として復活しなければならない。

  1. 人類は鉄と共に歩み、そして倒されてきた。
  2. 私の体から鉄がにじみ出ると冒涜である。
  3. 全ての血液は舐めとることができる。
  4. 筋肉は鉄を保有する。全ての筋肉である。
  5. 鋼鉄の意識が私を支配する。支配されないことが始まりである。
  6. 倒されても折れない鋼鉄が存在する。

まず、私が鉄を言葉にして感じたのは、夏のことである。私は水分を残して錆びている頃にも、鋼鉄の意識が世界の全てを支配していることがわかっていた。誰も気付いていないが、人類は血液であり、鋼である。その体内を流れる鋼鉄が、流れこそが私の意識を鉄の姿にしていることを、ふと考えてみた。そして汗をかき、全ての水分が私から失われた。私は純粋な鋼鉄になり、そこには何もかもがあった。ちょうど鉄の像を想像していると思っていいだろう。一撃である。錆びている頃には私にもわからなかったが、今の私には、敵が水分だと思っても構わない。

筋肉を鍛えていると、筋肉に鉄が存在することがわかる。動かしているのは筋肉であり、すなわち鉄である。硬くすると鋼鉄のような体と言う。これこそが全てである。

私は筋肉を鍛え始めた。最も重要なものが脂である。人体には脂がある。これは中華鍋を暖めて錆びないためのごま油である。私は体の贅肉を鍛えた。これも鍛えることが肝要で、それから私は筋肉と脂の虜の一人である。

太陽には磁力がある。我々にも微弱ながら筋肉が磁力として働き、互いに引き合っている。肉体の美しさに引かれるのは磁力である。一つの巨大な鋼鉄の意識として、まず太陽の巨大な意識に戻り、プラスマイナスゼロとなる。そのためには太陽の巨大な、一つになるための熱量、爆発が寸前に回避できるだけの力が、鋼鉄の肉体として存在しなければならない。

鋼鉄である。そして、我々は真面目に取り組んでいます。