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工藤啓, 西田亮介 『無業社会 : 働くことができない若者たちの未来』 というのを読んだ

なんとなく読んだ。 無職の人の状況がいろいろとまとまっていてよい。

無職の人の具体的な実例がいろいろ乗っていて、このとおり読者のみなさんと無職の人達は全然かわらずみなさんもすぐにこうなるかもしれません、というような感じのことが主張されている。だが実際読者の多くと彼等若年長期失業者の間には大きな違いがある。

彼等はあまりにも実直すぎ、そして気が弱すぎる。

そりゃまあそんだけ気が弱くて正直ならそうなるだろうという感じだ。別の言いかたをすれば、世渡りが下手すぎる。

日本社会において、実直であること、気が弱いことがよい方向に働くことなど、実はほとんどない。我々は限られた資源を共有する農村で生きているわけではない。であれば抜け目がなく押しが強い人物の方が、有利だ。

ではどうすればよいか。必要なのは、演技だ。気が弱い人間であっても、演技を知っていれば切り抜けられる。もちろん演技というのは非常に体力を使うものなのだが、ここぞという時だけやるのであれば、なんとかなる。

なんというか、こういう自分もふくめて他人を騙すというか、ごまかすというか、そういう技術を義務教育とか職業訓練とかでもっとやっていかないと不幸は減らせないのでは、、、と思いました。

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